私の名品コーナー

2022年9月6日

国宝機織り機の模造品造りをEnjoy
筑紫野市 芝本卓美さん

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離職後これまで縁の無かった遺跡訪問や文化ボランティア活動を楽しんでいます。

また、ここ3年近くはコロナ禍で活動が制約され、三密にならない九歴の長期ボランティア・プロジェクト「綿花栽培から木綿糸紬・機織りまで!」に参加し、綿作りとこれに関連する道具作りに集中していました。

独で製作した当方の機織機(図1)を紹介します。これは国宝の沖ノ島奉納品「金銅製機織機模型」(図2)を模倣して作ったものです。構成パーツは(図3)で全て手造り、これで実際に機織が出来るのには驚きです。簡単な機織り機は小学生用の教材で安価なものが市販されており、それで作業して機織のメカが掴め、見様見まねでやっと完成しました。子供達にも使って貰い、古代布作りに興味を深めてもらおうと思っています。

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図1 当方の機織機模造品

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図2 金銅製機織機 宗像大社神宝館図録より

当方が機織に味を持ったのは、古事記や日本書紀の神代の巻にあの有名な「天の岩戸」神話に機織が出て来るからです。また沖の島奉納の古代機織機(8世紀)が宗像大社神宝館に展示してあり、現物を初めて見た時から機織メカが気になり、模造品を作りたいと思っていました。今回のコロナ禍の引籠り老人生活と長期ボランティアPJで、作る機会が巡って来ました。

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図3 自作機織機の構成パーツ

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図4「杼」の模造品 英文だとShuttle

日本書紀では天照大神が聖なる織殿におられる時に素戔嗚尊が屋根から馬を投込み天照大神が機織機の「杼」(図4)で怪我されました。怒られて天の岩屋に閉籠られ、日本中が常闇になったとあります。神話に絡んだこの「杼」は悩み楽しんで作った部品です。
怪我(日本書紀)や機織女が死亡(古事記)する位シャープな「杼」は(図4)の様な金属製?と勝手に想像していますが、こんな物が神話時代にあったのでしょうか?

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図5 神話の里、宮崎県天岩戸神社入口

文化ボランティア&古代道具の模造品作り、等々を楽しんでいる今日この頃です。

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